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ボディービルダーとしてのベートーヴェン

久しぶりにコンサートに行った。 池袋の東京芸術劇場。

曲目は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と、ベートーヴェンの交響曲第七番。二つとも、ポピュラーだ。

指揮者は、西本智実(なんと、女の指揮者だ!!)、ヴァイオリンは神尾真由子。

ぼくはいままで、NHKホールの末席の学生席でしか座ったことがないが、今日はなんとA席を予約してしまった。「近すぎて、指揮者と目があっちゃったりしたらどうしよう!!」なんて期待してみたりしたが、ありがたくも指揮台からは40メートルくらい離れていた。まあ、こんなもんだろう。

まずはチャイコンだが、コンチェルトを生で聴くのは、初めてだ。ヴァイオリンの音色にびっくりした。 こうも!こうも!なんて美しい音色だろうか!ゾッとするような、戦慄的な美しさだった。ぼくの、ビックカメラで一番安い、3500円のポンコツ再生装置とはえらい違いだ。一体、僕は今まで何を聴いてきたのだろうか?それほどびっくりした。

西本智実の音作りにも、びっくりした。女のくせに(と書くと偏見だが)、とてもごっつい音を作るのだ。以前、彼女の指揮は、CDで聴いており、ごつい音作りだなと思ったが、それはロシアオケだからだと思っていた。しかし、間違っていた!

ベト7は、筋肉モリモリのベートーヴェンだった。そのありあまる肉体美を、高笑いをしながら見せつけるような、そんな感じだった。必死にがんばるといったよりは、余裕の強さ、喩えるならば、ボディービルダーのような感じなのだ。

彼女の指揮姿もかっこいい!女性なのに、すらっとした燕尾服で身を固め、まるで宝塚の貴公子みたい。しかも、足を開いて踏ん張っちゃったりなんかして、男よりよほど、男らしい。

そのあと、飯田橋の毘沙門天で、チョロっと時そばを演じた。(と書けば、聞こえがいいが、実際はかなり必死だった。誰一人笑わないという、これまた戦慄的な空間を作り上げたのは、予想通りである。)