人生はすばらしい第二弾(初めてチケット取りを体験する)
コンサートのチラシを見た。
2007年11月4日 ブルックナー交響曲第5番 指揮:クリスティアン・ティーレマン ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
聴きに行きたいと思った。 ティーレマンとミュンヘン・フィルなんていったら、どちらも超一流じゃないか!それに、ブルックナーの五番ときた!ぼくは、この曲の最後に、神を見る。それほどスゴイ曲。
値段を見た。
D席=10000円
ヒヤッとした。行くのよそうかと思った。しかし、ここが知恵の絞りどころ。人間の頭は使うためにあるんだ。ぼくは、音楽の知識のまるでないお父さんに、このコンサートが如何にすばらしいものかを、かなり誇張して説明した。すると 「じゃあ、D席で、わたしも一緒に行っていいなら、お金を出してやるよ」
ああ!神はぼくを見捨てなかった。 神は、ブルックナーのフィナーレという形でしか、僕の前に現れることができない。ぜひ、コンサートに行って、感謝の祈りを届けなくては!
チラシを見ると、今日が前売りチケットの発売日だった。 おっと、これはたいへんだ!こういう人気のコンサートは当日に売切れてしまうって、本で読んだことがあるぞ!
時は、午前10時。まさに決戦のときは来たらんばかりだった。ぼくは、覚悟を決め、電話をかけた。
プルルルル・・・プープー・・・・ 「接続できませんでした」
再びかける。 プルルルル・・・ガチャ 「ただいま、込み入っております。もうしばらくしてから、おかけ直しください」
再びかける プルルルル・・・プープー・・・・ 「接続できませんでした」
再びかける。 プルルルル・・・ガチャ 「ただいま、込み入っております。もうしばらくしてから、おかけ直しください」
再びかける。 プルルルル・・・ガチャ 「ただいま~」
再びかける。 プルルルル・・・ガチャ 「ただいま~」
・・・。
・・。
・。
二時間後・・・。
プルルルル・・・ガチャ 女性の声「はい、ありがとうございます。チケットセンターです。」 (ぼくは、この瞬間、身体の奥底から熱いものがこみ上げてきた)
ぼく「あっ、かくかくじかじかのチケットお願いします」 女性の声「申し訳ございません。D席は、完売です。」 ぼく「あっ、そうですか・・・・それならいいです。」
ガチャ
「人生はすばらしい」
追記 さらに一時間半後・・・。
「いったい、なにを悩んでいたのだ!これを聴き逃したら、一生後悔するかもしれないのだぞ!親に頼るな、金を惜しむな!高い席でもいいじゃないか!」
そのような、悲壮の決意を胸に、再び電話をかけた。
プルルルル・・・ガチャ 女性の声「はい、ありがとうございます。チケットセンターです。」 ぼく「あっ、かくかくじかじかのC席のチケットは売れ残ってますか?」 女性の声「申し訳ございません。A、B、C、D席は、完売です。S席のみ残っておりますが・・・。」 ぼく「あっ、そうですか・・・・ありがとうございました。」
ガチャ