アファナシエフとブラームス、そしてこれから世界で一番美しいメロディーについて語ろう
ヴァレリー・アファナシエフのコンサートを聴きに、紀尾井ホールにやってきた。
今日は、とても暑い。 ようやく夏がやって来ようとしているが、アファナシエフの演奏には震わされた。
今日はなんと、オール・ブラームスプログラムだ。 ブラームス好きの自分としては、とても発情してしまう(*゚∀゚)=3
ヴァレリー・アファナシエフ ピアノ・リサイタル 2013
オール・ブラームス・プログラム
7つの幻想曲 作品116 3つの間奏曲 作品117 6つのピアノ曲 作品118 4つのピアノ曲 作品119
紀尾井ホール
世界で一番美しいメロディーは、ブラームスの作品118の第5曲「ロマンス」だと思っている。 それは、アファナシエフのCDを聴いて、そう思っていた。 それが、ついに今日、生で聴けるのである!
ブラームス:後期ピアノ作品集2 アファナシエフ(ヴァレリー)
満席の紀尾井ホール。
アファナシエフは、ちらっと客席を見つつ早足で舞台中央のピアノに座る。 無愛想に見えるのはいつものこと。そして、いきなり演奏をはじめる。
あっという間に、ブラームスの世界へ( ´ー`)ノ
瞬間瞬間で微妙なニュアンスをつけながら、音楽が進んでいく。こういうすごい表現を聴くとピアノという楽器の表現力の豊かさに驚く。ああオーケストラではピアノのニュアンスは真似できないな、と。どこを切り取ってもも月並みな、なあなあな表現ではない。意図して、なにかを表現しようとしているテンポ間だ。
そして、ブラームス節全開の、中低音をどっしり響かせる音楽。すごくいい。
アファナシエフは、中低音をやや雑に響かせる。アファナシエフの演奏は、透明感がある、とは言えない。響きが個性的だ。アファナシエフ節。全体の基軸を低い方に合わせながら、その時その時で、たまに高いメロディーラインが浮かび上がる。こういう重々しい響きのなかで、突如として透明なメロディーが現れると、コロッと参ってしまう。
世界で一番美しいメロディーだと信じている、作品118番の5。このメロディーの進め方なんてものは、まさにそうだ。重々しい和声で進行する音楽のなかに際立つ中間層は、本当に美しい。
やっぱり生はCDとは響きが全然違うなぁ
CDでは何度もきいたのだけれども、やっぱり生で聴くと別の印象を受ける。 そもぞも、CDとはテンポの取り方が異なる部分もある。
アファナシエフのクセのある特徴としては、ドロドロにのろいテンポの取り方があるが、今日はそんなにヘンテコには感じなかった。のろいテンポの部分がなかったわけではない。生演奏だからだろうか?全体の流れからそう判断したのだろうか?
そして、激しい部分での、鍵盤に感情を叩きつけるような弾き方もそうだ。作品119の最後のラプソディーも特にそれを感じた。透明なとか、美しくという言葉では表現できない。グラグラ沸き立つような、力強いエネルギーを感じた。
今日の演奏はほんとうによかった。しかし、である。 生もいいけれども、ブラームスのピアノ曲は
静かな夜に一人で聴くに限る( ー`дー´)
できるだけ小さな音に、耳を傾けるのがよい。お酒が入ると、なおよい。