[チョン・ミョンフン・フランス放送フィル]NHK音楽祭2013 扇情的フランス音楽メニューを堪能
NHK音楽祭2013 チョン・ミョンフンを聴きにNHKホールへ。
今日のプログラムは、フランスもののオペラとバレエが中心。豪華だ。メニューを見ただけで、興奮することまちがいなし、鼻血ブーな内容だ。
チョン・ミョンフン 藤村実穂子 フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
ベルリオーズ / 序曲 「 ローマの謝肉祭 」 ビゼー /「 カルメン組曲 」から 「 衛兵の交代 」 、 「 アルカラの竜騎兵 」 、 間奏曲 、 「 アラゴネーズ 」 ビゼー / 歌劇 「 カルメン 」 から 前奏曲、ハバネラ 「 恋は野の鳥 」 、 セギディーリャ 「 セビリアのとりでの近くに 」 、 ロマの歌 「 にぎやかな楽の調べ 」
ストラヴィンスキー / バレエ組曲 「 火の鳥 」 1919年版 ラヴェル / バレエ音楽 「 ラ・ヴァルス 」
団員のメンバは初めから舞台にいて、直前まで練習している。そういう風習なのかな?
なんと鮮やかな幕開け
チョン氏、拍手に迎えられてさっそうと現れ、すぐに音楽をはじめる。派手な音響で、ベルリオーズの「動物の謝肉祭」がはじまる。今日のプログラムで一番楽しみな曲なので、いきなりメインディッシュだ。鮮やかな響き!
フランス放送フィル、こころなしか全体的な音量が大きく、直接的な聞こえる。弦の音は、つやつやというよりは、どしっというよりは、ふわっとと軽く感じる。全力を出しつつも、どこかにゆとりや余裕があるような音楽。ビブラートかなりかけてる音楽。木管や金管はとりたてて、スゴイというべきものではないかな。
音楽自体は、チョン氏の音楽一色。この人が指揮すると、なんでも彼の扇情的な音楽になる。
煽りに煽るカルメンメドレー
つづいて、カルメンメドレー。序曲の速度がはやすぎ。そんなに急いでどうすると突っ込みたくなった。しかし、息の長いメロディーは、またまたコレでもかというほどにゆったりと演奏される。間奏曲など、眠たくなってしまった。この対比がすきだ。ただし、たまにオケを強調し過ぎて、歌とのバランスが崩れている気がした。
藤村氏の歌唱、これまた完成度高く、完璧。この人はドイツものが得意という偏見が自分のなかであった。艶めかしく挑発的なニュアンスを歌の端々に散りばめる様がとてもいい。
前半の最後は、ジプシーの踊りで締められる。煽りに煽る音楽と、力強い歌唱力日、マリア・カラスの演奏を彷彿させる。マリア・カラスのほうが好きだけど。終演後、みんなが納得の大歓声だ。
後半のプログラムは、火の鳥とラ・ヴァルスという、贅沢プログラムだ。
火の鳥は、このオケの響きを存分に楽しめた。とくに、フィナーレ。全員が一つ一つの音を競争すると、芳醇なオルガンの響きとなる。フィナーレの盛り上がりで、涙がこぼれた。
完璧なまでにグロテスク
そして、最後は、ラ・ヴァルス。メチャクチャにして、完璧な演奏。スゴイな。メロディーの一つ一つの、完璧にして異質なもの通しを強引につなぎ合わせることで出現する、なんとも
グロテスクで退廃的な音楽!
チョン・ミョンフン氏は、部品部品の音やテンポの強弱をコレでもかと対比的に並べる。優雅さは優雅さとして最大限に強調し、グロテスクはグロテスクとて最大限現に強調する。それを同じ音楽上に陳列されると、一体自分の頭脳はどうやって処理すればいいのだ!という感じになり、またそれが禁断の麻薬のようなシビレル感覚を得た。
素晴らしき、ラヴェルマジック。