インバルのマーラー復活!ギラギラと輝くフィナーレは、台風の渦。
みなとみらいは、どちらかといえば好きではない。
なぜなら、街に陰鬱さがないからだ。
歩く人々の顔も休日を謳歌している、晴れ晴れしい顔ばかりだ。
そんななか、台風が接近して嵐の前の晴れ晴れしさを感じつつ、
マーラーの復活を聞きに行った。
たしか、インバルの復活はおととし川崎で聴いた気がした。
ギラギラに光り輝く幸福感
日時:2012年9月30日(日)15:00開演(14:20開場) 場所:横浜みなとみらいホール 出演者 指揮:エリアフ・インバル ソプラノ:澤畑恵美 メゾソプラノ:竹本節子 東京都交響楽団
曲目 マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」
みなとみらいホールはほぼ満席。期待が高まる。
インバルの指揮は今日も的を得た強弱で、歯切れがよい。 第一楽章。 特に、弱音のメロディーの鳴らし方が本当にうっとりする。 メロディーの細部にわたって緩急がある。
第二楽章。 いつもよりも、余裕をもってゆったりしている気がした。 リズムは伸縮自在に遊びが聞いていて、面白い。
第五楽章。 大太鼓のかすかな音が、コンサートホールに緊張感を感じさせる。 こんなに小さな音が、肌でなにかスゴイものを感じさせる効果があることに驚く。 合唱が加わる最初の部分、ここは本当に美しかった。 弱音がこんなにも透き通って聞こえるのはめったにないことだ。 さすが、二期会合唱団。
フィナーレは、派手に盛り上げる。 煽って盛り上げるのが、インバルの手法で、そこが好きだ。 インバルの指揮は、陰影で言えば明るい部分が多いように感じる。 どす黒い陰鬱さはないけれども、 激しく斬りこむような暗さとギラギラに輝く幸福の対比がウマい。 欲を言ってしまえば、もっと暗さが欲しいところだけれども。
最後は、荘厳な音楽の前に涙が止まらなかった。 終演後も、しばらくは涙がこぼれてきた。 こういう体験は10回くらいに1回くらいの貴重な体験なので、嬉しい。 久しぶりに心に深く感じる、巨大ななにかを感じた演奏だった。
畏敬感じる巨大な存在、それは・・・
巨大なものは、果たして、台風だった。 今日は、台風が接近のため、コンサートのパンフレットの納品が遅れ、 終演後にパンフレットを受け取った。 電車もすでに遅れが生じていたため、そそくさと家路につく。