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マゼールとN響のワーグナーリング~これが名人芸だ。

だんだん肌寒くなってきた。 もう10月も半ばとなると、いよいよ秋を感じ始めた。代々木公園の木々も、黄色味がかってきた。

そんな初秋の空を抜けて、今日はワーグナーのリングを聴きに、NHKホールへ。

オペラ&ワーグナーを知った、思い出のCD

ワーグナー : 楽劇「ニーベルングの指環」 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

クラシックに慣れ親しみ始めた時、オペラはどうもとっつきにくかった。そのころは、コンサートや劇場に出かけていくことはなく、もっぱらCDで名盤漁りをしてクラシックを楽しんでいた。オペラは、生で見ないと今でもつまらないが。

そんなときに、一気にワーグナー好きになったのが、マゼール指揮&編曲のニーベルングの指輪、管弦楽編曲板を聴いてからだった。オペラに興味を持った、というよりも、初めはワーグナーのオーケストラの響きが好きになった。そこから、ワーグナーのオペラ自体を全て聴いていき、イタリアオペラにも手を出していった。

今日は、そんな思い出のCDをマゼールの指揮で聴けるというまたとない機会。

マゼールが編曲したワーグナーリング

第1737回 定期公演 Cプログラム 2012年10月20日(土) 開場 2:00pm 開演 3:00pm NHKホール NHK交響楽団

指揮:ロリン・マゼール ワーグナー(マゼール編)/言葉のない「指環」~ニーベルングの指環 管弦楽曲集

ニーベルングの指輪をマゼールが70分に編集した演奏会。

ほとんど音楽が頭に入っている今となっては、各場面が代わる代わる目の前に浮かび、とても楽しかった。音楽は抜粋がつながっていくのだけれども、ワルキューレの幕切れと、神々の黄昏がたっぷり演奏されたところが、とても満足した。

名人芸の速度変更

マゼールのよく使う手法として、山場にかかると音楽のスピードを落としていき、たっぷり音楽を響かせるというのがある。このリタルダンドの自然さに、いつも名人芸を感じる。

今日も、ジークフリートの葬送行進曲で、このリタルダンドが見事に決まっていて、荘厳な響きを出していた。N響のパンフレットには、マゼールのプロフィールのキャッチコピーとして、

『真に偉大なものはなにかを知らしめるマゼールの指揮芸術』

と書いてあった。まさに、ジークフリートの葬送行進曲でそれを感じた。