NHK音楽祭2012:マゼールとN響のドス黒いチャイ4
平日にコンサートにいくことはほとんどないのだが、今日はNHK音楽祭なので特別。
定時退社なんて夢のまた夢の、断頭台への行進曲な毎日なので、定時退社が大変。
一ヶ月前から、『今日は定時退社します!』と宣言していた。 今週の週報に、『今週は残業をしません』と書いたら、袋叩きにあって仕事をたんまりもらった。
そんなイジメにあいつつも、今日はNHKホールへ。
裸足の乙女がなにげに可愛い
NHK音楽祭2012
2012年10月29日(月) NHK交響楽団
(指揮)ロリン・マゼール (ピアノ)アリス・紗良・オット
【曲目】 ベートーベン:序曲「レオノーレ」第3番 ハ長調 グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16 チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
アンコール: グリンカ : ルスランとリュドミーラ序曲
ピアニストが裸足に見えたのは、見間違いか? いやいや、ネットで調べたら、アリス・紗良・オットは裸足で有名なピアニストらしい。 (もとい、若手正統派で有名なピアニスト)
http://ranran-entame.com/wordpress/?p=16915
今日は、末席に座ったので、残念ながらピアノの音が届かない。 グリークのピアノコンチェルトは、ピアノがオケに屹立するさまが、大自然を思い浮かべるのが常だけれども、今日のピアノはオケの響きに飲まれていた。
アンコールで、リストの『狩り』が演奏された。 コンチェルトよりも、こっちのこじんまりとしていて、いいな。
マゼールの音楽の腹黒さが好きだ
後半のプログラムは、最も好きな交響曲の一つであるチャイ4なので、聴く方としても気合が入る。
マゼールの音楽の好きなところは、
- トウッティの統一感(ガツンとくる力強さ) - 音を絶対服従させる支配感 - 音のドス黒さ
今日のN響も、マゼールのタクトに完全服従していた。 盛り上がるところでも、耳を済ませるところでも、細部まで緻密に音が作りこまれている。 音楽の全体の形を崩すことのない、バランス感がよい。
チャイ4というと、感情移入型のメロメロ音楽になりがちだ。しかし、マゼールの音楽は感情移入というよりは、響きやバランスのよさに惚れ惚れとするような演奏だった。これはこれで、芸風だ。
第四楽章は、祝祭的な華やかな演奏は大嫌いなのだが、今日の演奏は音に黒々としたものが感じられたので、満足だ。顔が悪代官のようなので、先入観かもしれないけれども。