都響とインバルの大いなる喜びへの賛歌にうっとりする。
毎年のことだが、11月は季節うつになって死にたくなる。(あと6月も) そんな物憂い気分を、大いなる喜びの賛歌で癒してもらいに、コンサートへ。

透き通った清浄なひととき
横浜芸術アクション事業 インバル=都響 新 マーラー・ツィクルス4 日時:2012年11月4日(日)15:00開演(14:20開場) 場所:横浜みなとみらいホール 出演者 指揮:エリアフ・インバル ソプラノ:森麻季** バリトン:河野克典*
曲目 「少年の不思議な角笛」より* ・死んだ鼓手 ・むだな骨折り ・番兵の夜の歌 ・この歌を作ったのは誰? ・高き知性をたたえて ・塔の中の囚人の歌
交響曲第4番 ト長調**
角笛・・・寝てしまった。 今日は12時間寝たはずだが、さらに眠り込んでしまった。
マーラーの四番。 結論から言えば、今まで聴いたなかで一番美しい4番だった。
マーラーの交響曲はどれも一時間超えする大曲ばかりなので、聴く方も気構えが必要になるが、四番は短いし、緊張を強いると言うよりは癒し系な曲なので、好きだ。
第一楽章は、キレのあるリズムで小気味よく進んでいく。
第二楽章も、速いテンポだ。 死神のメロディも、全体のテンポに合わせて流れるように演奏される。
第三楽章、第四楽章、本当に美しかった。 インバルは弱音のメロディの響かせ方がとてもウマイ。
鋭いリズムとバランス感覚
弱音の繊細さ
盛り上げる時のド派手さ
これが自分が思う、インバルのマーラー演奏の魅力。 今回は、ド派手さはあまりなかったけれども。
第四楽章の森麻希さんのソプラノも素晴らしい。単語ごとにニュアンスをつけて歌うところがよい。 インバルの伴奏も、精緻に繊細なバランスをとるような演奏なので、相乗効果でよかった。
マーラー:交響曲第4番 フランクフルト放送交響楽団 ドナート(ヘレン) インバル(エリアフ)
音に包まれるだけで、なんだか暖かさを感じる。
澄んだ音楽の世界が終わり、コンサートホールから出た。 雑多な人ごみに紛れていくと、なんだか悲しくなった。 頭の中で、第四楽章の歌を反復しながら、家路につく。